都内のIT企業でプログラマーとして新卒で入社した会社で4年間働いたのち、アメリカ駐在のプログラマー求人で転職しています。
「海外勤務」のプログラマーというと、日本では「スーパーマン」のように思われがちですが、私の経歴はプログラマーとしては下記のように凡庸だと思います
・国内の私立中堅大学卒
・留学経験なし(TOEIC720点くらい)
それでも、アメリカに来てみてプログラマーとしてであればアメリカには日本人にも十分チャンスがあり、インド系など他国のプログラマーにも引けを取りませんし「もっと沢山のエンジニアがアメリカに来れるのに」と同僚にも言われます。
プログラマーで、海外勤務の求人は、労働ビザサポートとセットで、転職エージェント経由で募集されることが多かったです。
私はいくつかの転職エージェントに登録して求人情報を探したのですが、海外勤務の求人数が一番多かったのは「マイナビエージェント」で内定も取りました。
公式サイト(登録1分、経歴書不要):https://mynavi-agent.jp/
アメリカ勤務だけでなく、シンガポール、カナダなど海外勤務のプログラマー求人も見せてくれるので、条件なども比較しやすかったです。
経歴書、志望動機などの海外勤務にあたっての対策サポートも充実している点でも、上手くビザ付きの内定を取ることができたと思っています。。
アメリカでエンジニアとして働こうと思った理由
もともとアメリカでの勤務に興味を持ったのも「普通のエンジニア」がアメリカでは足りていない話を聞き、自分でも行けるのではないかと思ったのがきっかけです。
ただ、アメリカの大学に入りなおしたり、留学したりするのは資金的にも時間的にも嫌だったので、直接転職してしまおうと思ったのが始まりでした。
転職エージェントに登録すると、日系企業ではアメリカに行ってくれるプログラマーが足りていないという話を聞き、求人もいくつか紹介してもらいました。
実は転職自体初めてで、初めての転職が海外転職という状態でした。
経歴書などの書類作成も初めてで心配もあったのですが、エージェントがしっかりとサポートしてくれたこともあり、結果的に、自分の経験が活かせそうなWEB企業で内定をもらうことができました。
エージェントについては出来れば、マイナビエージェント、dodaだけでも問題ないですが、複数エージェントがどうしても使いたいなどあれば、若干ながら紹介のあったリクルートエージェントも併用してもいいとは思います。
海外の技術系の大学に行く必要はあるのか?
アメリカで働くために、アメリカの大学に入りなおすのは、個人的には必要ないと思っています。
理由としては、高額な費用と時間的なハードルに対して、リスクが大きいからです。
アメリカのプログラマー市場は今でこそ景気が良いのですが、いつまたリーマン級の恐慌があるか分からないですし、もしも卒業時に恐慌が来ていれば多分就職できずに日本に帰国です。
それであれば先にアメリカで働いて経験を積んでから、給料上げるために大学院行ったほうが確実にアメリカで働きつつ、経験を積めると思います。
日系企業で働くメリット
始めから完全なアメリカンカンパニーで働こうとするのは止めたほうが良いです。
理由としては、そもそも現地企業は日本勤務だったプログラマーは雇いません。バックグラウンドチェックが面倒だからです。
日系企業の支社でもアメリカ国内で一回働けば転職できるので、始めは入りやすい日系企業から始めたほうが良いです。
日系企業で働くメリット
- 会社が労働ビザをサポートしてくれる
- 採用されやすい
- 数年後、現地企業に転職もできる
初めからシリコンバレーなどの有名企業にアプライしても、知り合いの紹介でもない限り、面接にすら進めません。
そもそも、見ず知らずに外国人に、労働ビザのサポートをしてくれる企業はありません。
しかし、日系企業であれば、日本での実績で採用をしてくれますし、労働ビザもフルサポートしてくれます。
具体的な企業例いうと、ソフトバンク、サイバーエージェント、Gree、DeNA、楽天、メルカリ、グノシーあたりはアメリカ中心に海外勤務できるエンジニアが不足しているのでチャンスは高いです。
さらに、現地で数年働いていれば、ヘッドハントも来るようになりますし、アメリカでのキャリアのスタートは「日系企業」は多くのエンジニアにとってベストチョイスだと言えます。
アメリカに支社のある日系企業のエンジニア求人の見つけ方
日系企業は、ほぼ100%、「日系のエージェント」に求人募集の依頼をしています。
ネット上で、直接企業が募集していることは稀で、エージェントを通じて非公開求人として募集されています。
ちなみに、アメリカ転職専門エージェントなどよりも、日本でも有名な大手エージェントのほうが求人が多いです。
外資系、日系問わず海外求人の取り扱いが多いのが「マイナビエージェント」「doda」で、求人紹介してもらったうえで、実際に転職するべきか判断するべきです。
日系エージェントのなかでは、海外志向の登録者が多いため、企業側から海外勤務の比較的「条件の良い求人」が集まりやすいです。
海外でのプログラマー求人の紹介については、基本的に一択になるかと思います。
エンジニアが足りていないアメリカの現状
アメリカのプログラマーのレベルは高いのは、日本人プログラマーがアメリカに憧れて、アメリカを目指してやってくることからも明白です。
しかし、アメリカのプログラマーというのは、実は会社組織だけでなく、大学の開発期間、研究所など様々なところに生息しています。
超優秀なレベルのプログラマーの多くが、研究期間、研究所などに所属していて、実際にビジネスレベルで求められる能力を持っているプログラマーは絶対数としては全く足りていません。
日本の優秀なプログラマー
- ゲーム会社
- ウェブ企業の囲われ
上記のような構成になっていると思います。日本では、ビジネスレベルでは優秀なプログラマーが生まれやすい環境があって、給料、待遇、キャリアプラン的に、実際に会社組織に属しておいたほうがメリットが大きいです。
アメリカのプログラマー
- 大学
- NPO
- NGO
- 会社
そもそも、プログラマーを求めている業界が多いのにかかわらず、供給するべき大学などの機関が、日本と比べて高額であったり、奨学金ありきの運営をしているため、超優秀なプログラマーのみが輩出される構造があります。
しかも、彼らの争奪戦も、会社組織だけでなく、研究機関、NPO、NGOなど様々な組織が競争して取り合うので、必ずしもGoogleなど世界的な企業に集まるわけでもありません。
その点、ビジネスの現場でもまれて実践的なスキルを多数保有する日本人プログラマーは、アメリカでも根強い人気があります。
求められるスペック、特に英語について
上記の話をすると、日本人プログラマーから聞かれるのは、でも実際の求人だと求められるスキルなんかも高いのではないか、というものです。
英語力としてはTOEIC700点程度あれば、話せなくても問題はないですし、徐々に慣れて意思疎通はできるようになります。
単語レベルで英語が分からないとなると、問題ですが。例:Where、When、How、Why、Whatくらいは分かって使える基準となるのがTOEIC700点以上と言われています。
聞いて驚くと思うのですが、実際下記のレベルで十分雇い主があります。
求められる基準
- 1つ以上のプログラミング言語を使える
- アルゴリズム、計算量、データ構造の基礎を理解している
- テストが書ける
言語は複数使えればそれだけチャンスは広いです。特に、このサイトを見てくれている人は、基本は日系企業のアメリカ駐在を狙っている人が大半だと思うので、英語については、上記の基準にTOEIC700点程度あれば十分に現地でやっていけます。
初めから現地企業の求人に応募もできるのですが、現地の生活になれるまでは、日系企業でプログラマーをやってコネクションを作っていったほうが、待遇の良いキャリアを築けます。
1つ以上のプログラミング言語を使える
Java、Ruby、Python、C、JavaScriptなどのベーシックな言語を扱えると相当な数の仕事が待っています。
現地のアメリカでこれらができる人を探すと、98%の確率で偽プログラマーが応募してきます。大学卒などの学位もなしに応募してくる人も多く、それらをスクリーニングするのも非常に大変です。
アルゴリズム、計算量、データ構造の基礎を理解している
このあたりは、面接で自分の考えを聞かれたり、簡単に探りを入れてくることが多いです。
とはいえ、日本で実務を通じて学んだことを簡単に説明してあげれば、面接官(一緒に働く同僚や上司)は納得するでしょう。
テストが書ける
日本だとあたりまえのことですが、アメリカではこういった基礎ができないプログラマーがたくさんいます。たいていの場合、ろくな経験を積まずにプログラマーとして働いた経験もないような人材です。
テストが書けます、と日本でいうと馬鹿にされる次元の話ですが、アメリカでこの話をしてあげれば、皆目を輝かせて喜びます。
どんな会社が狙い目か
そんな実はアメリカでも人気なプログラマーですが、実際に転職をする場合、どんなルートで転職をするのが良いのでしょうか?
日本からアメリカでの駐在、現地採用を目指すうえで、見たほうが良い求人の会社をまとめます。
日系企業
アメリカに支社のある日系企業は日本人プログラマーのオアシスといえるでしょう。
というのも、アメリカに支社を出すような会社に限って、社内にアメリカ駐在を望む人って少ないんです。
ある程度の規模の会社が多いので、働いているエンジニアも家族持ちだったり、日本に家を持っていたり、家族が学校似通う必要があったり、日本を離れたくない人が多いです。
そのため、いざ会社としてアメリカ支社を構えた時に、派遣できるのが出世を望むマネージメントのクラスだけ、実際に手を動かせるプログラマーがいません、という事態が起こります。
特に、ウェブ系企業のアメリカ案件はほとんど握っているので、ウェブサービス系(楽天とか、Greeとか、DeNa、クックパッド)でアメリカに行ってみたいのであれば利用しておくべきです。
リクルートエージェントは、マイナビエージェント、dodaと比べると若干数は少ないですが、アメリカ行きの案件は紹介があるので、それほど心配する必要はないです。
外資系企業
アメリカに行くなら、アメリカの外資系企業、アメリカ本社採用を目指すべきと考える人は多いと思いますが、日本からいきなり挑戦して、内定が取れることは、よほど日本の業界で有名な人でないと厳しいです。
まずアメリカ系の企業に応募するのであれば、英文レジュメ、推薦状は必須ですし、面接も電話で英語面接、その場で簡単なプログラムテストを出されたり、いきなり日本在住のプログラマが突破するのは難しいです。
候補してはTwitter、Facebook、Yahoo、アマゾン、プライスラインなどネット系を中心に、ナイキ、アディダス、アンダーアーマー、コーチなどリテール系の企業もエンジニア募集は多いです。
現実的には、一度日系企業を利用してアメリカなど来てから、転職する先として有力になるかと思います。
確かに、外資系にあこがれる気持ちもわかりますが、まずは日系企業で駐在を経験してから現地で転職しましょう。入れ食いで企業からオファーがあるはずです。
エンジニアビザの今後について
トランプが大統領になったことで、今後アメリカでの労働ビザは申請が難しくなっていく可能性があります。
ヒスパニックなどの不法移民に対して締め付けをする以上、労働ビザなどの合法的滞在についても、審査が厳しくなる可能性があるからです。
ただ労働ビザ、移民関連の法案は変更するのに、2~3年は猶予期間があるため、実質的にエンジニアとしてアメリカに行きたいのであれば、2018年ごろまでにアメリカに行っていないと、申請タイミングとしては2017年中には何とかしておく必要があるとみています。
このように、日本のエンジニアというのは現地でも需要があり、一定の数で採用されています。インド人のプログラマー、中国人、日本人いろいろいますが、性格的にもアメリカ人とやっていきやすいといわれているのが日本人エンジニアです。
スキルだけでなく、人間性も評価される傾向があるわけですから、もしもアメリカに行ってみたいと考えているのなら大きなチャンスです。
ただ、求人を探す際には、求人の集まるエージェントに登録しないと、まったくプログラマーの案件を紹介してもらえません。
転職エージェントに求める条件
- プログラマ転職に強い
- アメリカ求人に強い
上記のうち、どちらかが欠けていると、まったく求人が紹介してもらえません。実際に私に相談してくれた人は、キャリアクロスなどではダメだったが、別エージェントですんなりとアメリカ駐在のプログラマー案件を貰っていました。